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第二回観光振興委員会 議事録(2018.3.16)

日時:平成30年3月16日(金) 18:00~講演会 19:00~懇親会
場所:ホテル高砂
出席者:23名
○講演会
講演:(講師:(株)ものべみらい 代表取締役 古川 陽一郎氏 ・(株)四国銀行 地域振興部 調査役 栄田 智文氏)
テーマ:「高知県の「観光」×「6次化」により推進!全国初の「事業持株会社型DMOモデル」の戦略と展望について」

日本版DMOが求められる背景
今ここで日本版DMOが求められるようになったのには、日本人観光客と外国人観光客それぞれのニーズ変化が背景にあると思われる。
日本人観光客においては、人口が減少し、高齢化が進む中で、個人のニーズが多様化している点が挙げられる。過去のように旅行会社による団体旅行の送客に頼った営業戦略はもはや効果が薄くなっている。同時に、個人の観光客は、ネットやSNSといった多様な情報ソースを有し、それぞれの嗜好による能動的な情報の検索と発掘に慣れ、個々の観光地域についての情報を詳しく調べている。こういったニーズの細分化においては、観光地域内の個別施設・企業の短期かつ訴求性の高い取り組みにより、より多くの集客を図ることが可能となる。一方で、現在、観光関連産業には、団塊の世代がリタイアし潜在観光客が増加するという追い風が吹いているものの、今後、彼らは、次々に後期高齢者(75歳以上)へとシフトしていき、健康などの問題から旅行に出掛ける頻度が減少していくと思われる。したがって、観光市場の縮小懸念も高まりつつある点には、留意が必要である。
外国人観光客による日本旅行は、いわゆるインバウンドについては引き続き増加傾向にある。ただし、彼ら外国人観光客の日本の各観光地域の情報と知識は限られている。また、情報源については、近年、各地域において充実が図られつつあるものの、国内向けのそれと比べればいまだ十分とは言えない。したがって、観光地域内の個々の施設・企業によるPRでの集客には限界があり、施設・企業ごとよりも観光地域全体という、より大きな枠でのPRが有効である。そして、今後のインバウンド観光市場については、引き続きの拡大が期待されている。

観光地域に求められる取り組み
現状の観光協会、自治体の取り組みを見ると、不特定多数に対して、観光地域の特徴、イメージの発信を行うにとどまっているケースが多い。今後は、より現在のニーズを踏まえた訴求力の高い取り組みが求められている。
具体的には、まず、多様なニーズへの対応が必要である。観光客の多様化したニーズに対応し、One to Oneマーケティング(一人一人のニーズに合ったサービス)を展開することが重要である。
第2に、関係者の巻き込みと合意形成である。地域の観光関連事業者や住民などを巻き込み、地域資源の最大活用を図り、さらには地域住民の誇りと愛着などを醸成していくことも重要となっていく。
第3に、データ収集・分析、ターゲット設定である。観光客に関するデータ収集・分析を行い、ターゲットを設定し、観光客のニーズを把握する。これは、いわゆる勘に頼るマーケティングから、サイエンスに基づくマーケティングへの脱却を図るものであり、近時、注目されるデータ・マーケティングを展開することである。
第4に、民間的手法の導入である。効果的なブランディングやプロモーションを行い、競争力のある観光地の形成を促進していくことが期待されている。
第5に、インバウンド観光客での対応である。観光消費額が増加傾向にある外国人のニーズへ対応し、より多くの果実を地域にて獲得しようとするものである。そのためには、多言語対応などが必要である。
最後に、地域全体としての観光戦略である。これは地域の観光振興の基礎となるべきものであり、観光客のニーズに対応し、選ばれる地域になるためには、地域全体のコンセプトや観光戦略を策定することが求められる。
こういった取り組みを踏まえて、地域ごとに関係する主体の合意形成やデータ収集・分析に基づく戦略的なマーケティング、KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)の設定、PDCAの実施による効果的・持続的な観光地経営が実施されていくのである。すでに、欧米などの観光先進地域においては、マーケティング機能を有するDMOを中心に、上記のような取り組みが行われている。今後、日本においても、観光協会の機能強化を含めたDMOの形成を進めて、同様の取り組みを推進していくことに期待が集まっている。

日本版DMOの概説
観光庁によると、「日本版DMOとは、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人」である。

○報告事項
同友会全国大会のご案内

○今後のスケジュール
5月16日の第3回観光振興委員会オープン委員会のご案内

○懇親会
乾杯:小川代表幹事
中締め:横山副代表幹事

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